障害者に性的介助を行うセックスボランティアの実態!利用条件・サービスの流れ・風俗との違い
PR更新日: 2023年12月05日 一人エッチ
みなさんはセックスボランティアをご存じでしょうか?
きっと耳にしたことがある方も非常に少ないボランティア名かと思います。
セックスとついていることで「エロいサービス」「卑猥なボランティア」と思ったかもしれませんが、このサービスを本気で必要としている人が居て、生きていく上でなくてはならないサービスと言ってもいいでしょう。
セックスボランティアについて少しでも気になった方はもちろん、このサービスに対して卑猥・エロいと感じた方も是非最後まで目を通してください。きっとこの記事を読み終える頃には良い意味で考え方が今と大きく変わっていることでしょう。
セックスボランティアとは?
セックスボランティアとは、障害によって性的欲求を自分で解消できない人達の介助を行うヘルパーの総称になります。
ボランティアと言っても無料でのサービスではなく、基本的には有料でサービスを提供しています。障害の重さによって介助の方法は多岐にわたり個人ごとに異なるため、様々な知識が必要な仕事です。
例えばオナニーをしたいけれど手が不自由な人も居れば、知的障害により性行為の概念があやふやである場合もあるため、それぞれの障害者に合わせた適切な方法を模索しながら性的欲求の解消に努めます。
「射精行為のお手伝いなら風俗でもいいんじゃない?」と思うかもしれませんが、風俗に務めているスタッフの多くが障害者との接し方を知らなかったり、中には生命を維持するための器具を外すことができない人や性サービス後にオムツの装着が必要な人も居ます。
こうしたことから風俗に務めているスタッフに任せるのは非常に難しいのです。
セックスボランティアは日本にもあるの?
セックスボランティアを最初に始めたのはオランダです。
オランダでは1980年からセックスボランティアの活動を開始していますが、日本ではこれまで障害者の性について長年タブー視されていたため、2008年にようやく活動が開始されました。
日本では比較的新しいサービスで、まだまだ世間に浸透していないサービスとも言えるでしょう。
ちなみに重度障害者(男性)に対する射精介助サービスを日本で最初に開始したのはNPO法人のホワイトハンズです。
ホワイトハンズは一般社団法人として正式な組織として認められています。
セックスボランティアの利用条件
セックスボランティアを利用できる方の条件は大きく分けて2つです。
- 二次障害の進行によって自力での射精が難しい脳性麻痺の男性
- 難病による筋萎縮や拘縮、麻痺によって自力での射精が困難な男性(ALS・SCD・SMA・髄膜炎・関節リウマチ・筋ジストロフィー・パーキンソン病など)
また、(1)と(2)の障害や疾病の方で「自力での射精は可能だけれど身体的・時間的に過度の負担がかかってしまう」という方もセックスボランティアの利用をすることができます。
セックスボランティアの利用ができない人
- 自力での射精行為が問題なく行える男性
- 18歳未満
- 知的障害や発達障害、精神障害の男性
- 脊髄損傷や頸椎損傷、高次脳機能障害の男性
- 性感染症の男性
- 射精の際に激しい不随運動がおこる男性
- 狭心症または筋梗塞の治療をしている男性
- 心血管系障害を有する性的興奮を伴う行為や射精行為が不適当と考えられる男性
- 低血圧(上が90㎜Hg未満、下が50㎜Hg未満)
- 高血圧(上が170㎜Hg以上、下が100㎜Hg以上)
- 脳梗塞や脳出血、心筋梗塞の既往歴が直近6ヶ月以内にある方
セックスボランティアの流れとその他のサービス
セックスボランティアに行く際の持ち物は?
利用者の自宅に行く際の持ち物は以下になります。
- 介助用手袋
- タオル2枚
- 洗面器
- お湯
- ローション
- コンドーム
- ティッシュ
- バスタオル
セックスボランティアの流れ
- サービスを受ける利用者の自宅に訪問
- 世間話等をしながらサービスの準備を行う
- お湯につけて絞ったタオルでペニス周辺の汚れを拭き取り清潔な状態にする
- ローションを使用してペニスのマッサージを行う
- ペニスが勃起したらコンドームを装着して射精へと導く
- ペニス周辺をキレイにする
- 後片付けを行う
- サービス終了
セックスボランティアは1人30分(2800円)の時間配分となっていて、30分を超えると15分毎に追加料金(1500円)が発生します。
(4)の工程では利用者が恥ずかしがらないようにマッサージの間は陰部をタオル等で隠し、ズボンを脱ぐことが困難な利用者の場合はチャックを下した状態でサービスを提供します。
また、射精回数については原則1回です。
セックスボランティアというのは射精の介助を前提としているお仕事なので、自宅に訪問した女性の体を利用者が触ったり、服を脱ぐといった行為は禁止されています。
射精の介助以外にどんなことができるの?
セックスボランティアの仕事はこれまでご紹介したように、射精介助などの性介護が主です。
それ以外では何か道具を使えば自分で自慰できる方に道具を選んで代理で購入してあげたり、障害者へのサービスを受け入れてくれている風俗店への予約代行や付き添いをしてあげることもできます。
セックスボランティアの実態
悲しい現実
セックスボランティアは性風俗として見られていることが多く、サービスをする側も利用する側も周囲に隠しているケースが多いです。
結論から言ってしまえば、ボランティアとはいえ障害のある方に性サービスをしてお金を貰っています。
そのため「風俗と一緒じゃん」「障害者に性的サービスをして成り立っている会社」などと思われても仕方ありません。
一般的な風俗とセックスボランティアの違いとして、風俗は利用者が快楽や性的欲求を満たすための場所。
一方のセックスボランティアは利用者が快楽や性的欲求を満たすためだけではなく、肉体を通した精神的なつながりによって心の安定を得られ、異性の温もりを感じることで生きている実感を得られるサービスなのです。
セックスボランティアというサービスがまだまだ世間に浸透していないことで社会全体の理解が進まないという大きな問題があります。
セックスボランティアを利用は男性が圧倒的に多い
セックスボランティアの利用者は8割以上男性ですが、少数ながら女性の利用者も存在しています。
女性の利用者が極端に少ない理由として、男性側からのボランティアへの視点が曖昧であったり、男性の射精のように女性には分かりやすい性サービスの終わりのサインがないことから、どこまでがセックスボランティアなのかが不明瞭なのです。
ある調査によると35%の女性の障害者が、これまでにセクハラを受けたことがあると回答したそうです。
しかしこの結果はセクハラを申告した%であって、セクハラを申告していない人も居ると考えると、もっと高い数字になると考えられます。
中々抵抗できないことをいいことに、職場や自宅、公共の場など様々な場所で女性の障害者はセクハラを受けやすく、会社の上司から胸やお尻を触られたり、義理兄からレイプまがいのことをされたという方もいます。
男性のボランティアにその気がなくても女性の障害者自身が不快だと感じればセクハラだと言われてしまうこともあり、積極的にやりたがる男性のボランティアが見つからないというのも実態です。
男性のボランティアが非常に少ないというのもありますが、利用する女性の障害者も過去のセクハラ経験から「男性と2人きりになるのが怖い」「サービス以外のことをされたらどうしよう」「性的欲求は満たしたいけれど愛のない性サービスはちょっとイヤ」といった思いもあります。
男性の障害者と女性のボランティアは需要と供給がうまいことできていますが、女性の障害者と男性のボランティアの需要と供給はお世辞にもうまいことできているとはまだ言えないのが現状です。