箱へル嬢が卒業するときの気持ちとは?移籍と引退を経験した元風俗嬢が解説
PR投稿日: 2023年04月12日 夜遊び
風俗業界では、卒業と引退が同意で扱われます。しかし、卒業と引退が別の意味の時もあります。しかも、卒業と引退が違う意味で使われることのほうが多いです。
箱ヘルにも2つの卒業があります。箱ヘル嬢が卒業するときには、幾つもの理由と気持ちが入り乱れます。ここでは、「箱ヘル嬢が卒業するときの気持ち」と、そのパターンを解説します。
解説をさせて頂く筆者は、風俗嬢を8年経験し、箱ヘルでも勤務していました。また、2つの意味での卒業を経験しています。それでは、詳細を見てみましょう!
風俗では卒業の意味は2つある
風俗業界では、卒業という言葉を使っていても、違う事柄を示す場合があります。1つ目は「風俗業界からの卒業」つまり引退することを表しています。
2つ目は、「お店からの卒業」という意味です。「お店からの卒業って事は引退でしょう?」とお考えかもしれませんが、「お店からの卒業」は単純明快に引退だけを示すとは限りません。
風俗では、退店=引退の場合もありますが、もう1つのケースがあります。それは移籍です。同業種の移籍もあれば、他業種への移籍もありえます。
例えば、「私、来月末で風俗から卒業するんだ。今まで応援してくれてありがとう!」の場合の卒業は、引退を意味します。
もし、「私、今月いっぱいでこのお店を卒業するんだ。新しいお店にも来てくれる?」の場合の卒業は、移籍を意味します。
退店と卒業を使い分けるお店も
風俗店では、退店があると、在籍写真を抹消して終了という店舗も多いです。ですが、事前にわかっている卒業情報をHPで流したり、退店情報もHPで流すようにしている場合もあります。
引退の意味での卒業は、事前に申し出があるケースがほとんどです。その場合、「◯月◯日で△△さん卒業(引退)です!」とHPで大きく宣伝をすれば、その子を贔屓にしているお客様や、気になっていたけど入ったことがないお客様の集客が見込めます。
このように、卒業は宣伝をしっかりすれば、多額の売上が上がる見込みのあるビジネスチャンスなのです。
それとは逆に、移籍や退店は「退店情報」をさらっと掲載して終了です。「△△さんは退店しました」の一文がHPのニュースページに掲載されます。
突然出勤してこなくなる、「飛んだ」場合や、「稼げないのでよそに移ります」という話があった場合、病気などの理由で働けなくなった場合も退店扱いです。
つまり、目標を達成して退店する場合以外は「退店」とし、目標を達成して退店をして、風俗から足を洗う場合のみ「卒業」を使うお店もあります。
箱ヘル嬢が卒業する理由とそのときの気持ち
他業種に移る卒業のときの気持ち
箱ヘルはバックと呼ばれる1人あたりの接客のお給料が安い傾向があります。その上、お客様はショートコースを選択する事が多く、更に実入りが少ないです。
40分前後のショートコースの場合、箱ヘル嬢の手取り金額は1本あたり\5.000から\7.000前後です。格安店の場合や、ショートコースの総額をかなりお手頃に設定している店舗では、もっと少ないバックになってしまいます。
1本あたりのバックが少ないので、稼ぐためには多くの接客をこなさなくてはならず、度重なるシャワーで皮膚がぼろぼろになってしまったり、常に性器が傷ついて痛い状態で働いている箱ヘル嬢も珍しくはありません。
バックを増やしたい・稼ぎを増やしたい気持ち
箱ヘルはバックが安めなのは上記で説明しました。それでも、昼職から箱ヘルで働き始めてすぐは、箱ヘルのバックでも高額に感じます。
ところが数ヶ月働くと、他業種の風俗の情報も知るようになります。「デリヘルだったら60分のバックは\10.000くらい」「前に居たホテヘルの方が稼げた」こんな情報がいくらでも入ってきます。
「1本あたりのお客様と過ごす時間を、極力短くしたい」という意図的な戦略がある場合以外は、「1本あたりの接客のバックは1円でも高いほうが嬉しい」という事は、全風俗嬢に共通しています。
そこで、バックの安めな箱ヘルから、他業種に移ってバックを上げたいという気持ちで卒業をする箱ヘル嬢が居ます。また、バックが上がれば収入全体を底上げするチャンスでもあります。収入アップを狙って他業種に移籍をする箱ヘル嬢も居ます。
移籍先の業種はデリヘルが断トツで多いです。店舗が多く、選択肢が多い事、同じヘルスサービスでバックが\2.000から\4.000上がる事が、箱ヘル嬢にとってウケが良いのでしょう。
一方、「箱ヘルのように、スタッフと同じ建物内で接客する店舗型で働きたい」と考える箱ヘル嬢も居ます。その場合の他業種はソープ以外の選択肢はありません。
ソープはどの店舗も店舗型の営業形態です。そして、言うまでもなくバックは跳ね上がります。もし高級店に移籍することができれば、120分前後の接客で\40.000程のバックが得られます。
接客回数を減らしたい・休憩時間が欲しい気持ち
接客の回数は少なければ少ないほど嬉しいですし、少ない接客でいかに多くを稼ぎ出すかは風俗嬢全員が重視しています。しかし、箱ヘルは少ない接客人数ではしっかりと稼ぐ事ができません。
そこで、バックが高い業種に移籍して、効率よく稼いで、接客する人数を減らそうと考える箱ヘル嬢が居ます。やはり、多くのお客様の接客をしていると、体を壊しやすくなってしまいます。接客人数が減れば、体を痛めるリスクが軽減できます。
また、箱ヘルはお客様が来店すれば、お昼休みもトイレ休憩さえ取れない事があります。食事ができない、トイレに行けないという事は、働いていて辛く感じてしまいます。
そこで、移動時間は休憩時間と考えて、出張型の風俗に移籍を決める箱ヘル嬢が居ます。これなら移動時間という名の休憩時間が必ず発生するので、トイレにも行く間が無かった子は心から安堵できます。
引退する卒業のときの気持ち
風俗嬢は何かしらお金の目標や事情があって業界入りする子が多いです。借金の返済や、夢(留学・開業)の資金を貯める為に働いている子が居ます。
また最近増えているのは、奨学金の返済と社会人になるまでに貯金をしたい等の目標をよく聞くようになりました。
短期(半年以内)で目標を達成して卒業する子もいれば、数年がかりで目標を叶える場合もあります。目標の金額も、達成までの期間も、人によってかなり異なります。
不安な気持ち
「やっと目標まで後少し!」ここまで来たら、退店する時期もおおよそ推測できますし、「◯月一杯で卒業なんだ」と常連さんに話しているかもしれません。目標達成までのラストスパートをかけているか、達成し終えて、退店日までもうひと頑張りしている最中かもしれません。
この卒業間際や卒業に向けて準備をしているさなかに、不安な気持ちを抱える箱ヘル嬢は多いのです。不安を感じない箱ヘル嬢のほうが珍しいかもしれません。
箱ヘルで数百万円単位を貯める、返済をする目標で働いていた場合、早くて1年、長い場合は数年という時間がかかります。その期間、箱ヘルの仕事だけの場合、風俗では無い普通のお仕事から1年から数年離れていたことになります。
「数年のブランクがある状態で、就職ができるのか?」「昼職のお給料でやっていけるのか?」「開業資金をためたけど、事業はうまくいくのか?」挙げればきりがありませんが、お金の不安、先行きの不安etc…
一言でまとめるなら、風俗から上がる事と、この先の未来に不安を感じてしまうのです。風俗を辞める事やこの先の生活は、「まだ見ぬ未来」なので、考えれば考えるほど不安に感じてしまいます。
達成感を感じる気持ち
不安の一方、目標金額が預金された通帳の残高を見ると、大きな達成感を感じます。100万円単位の収入があっても、同僚がブランド物を持っていても、目標のために仕事を頑張り、贅沢を我慢してきた成果です。
風俗業界は誘惑が多いです。同僚がブランド物で身を固めていたり、ホスト遊びが楽しいと話す子も多く、誘惑はいくらでもあります。「贅沢や散財をしない」「生活レベルを上げない」という感覚が麻痺してしまう子も多いのです。
しかしながら、それに流されずに耐えた箱ヘル嬢しか、目標を達成して卒業する事はできません。大きな我慢を長い期間していたので、達成感は言い表せない程のものです。
未来への期待感
卒業後には新しい生活が始まります。箱ヘルと違う苦労はあるでしょうが、箱ヘルで味わった苦労や苦痛からはもう離れることができます。1日中狭い個室内で過ごす生活や、知らない男性と挨拶後に速攻で性的な行為をする必要もありません。
「卒業後はOLさんになれるかな?」「おしゃれなカフェのスタッフになりたい!」目標と共に温めてきた夢が広がります。そんな事を思い巡らせている時は、未来への期待感をひしひしと感じます。
実録 風俗嬢が卒業するときの気持ち
卒業するときの気持ちはキャストが100人いれば、100通りの気持ちがあるでしょう。メインの幾つかを上記で紹介しましたが、他にも多様な気持ちが混在します。
一例として、筆者が箱ヘル嬢を卒業(移籍)するときの気持ちを振り返ってみます。私が箱ヘルからの卒業(移籍)を考え始めたのは、体調不良からでした。
私は代謝異常の病気があるのですが、箱ヘルの一日中接客がひっきりなしに続き、体を酷使している状態が続き、心臓にしわ寄せが来てしまいました。担当医と話し合った結果、「1日の活動量を減らしましょう」という事になりました。
活動量を減らすとなれば、接客人数を減らさなければいけません。そこで、「箱ヘルで働き続けるのは無理だ」と、卒業を決めました。この時は、「このまま働いてると、死ぬかもしれない…」という恐怖を感じていました。
移籍先は1日の接客人数を制限できる条件で移籍できたので、卒業(移籍)が決まった時は心底ホッとしました。
余談ですが、風俗から卒業(引退)したときの気持ちも少しだけ振り返ります。私が引退を決めた時は、ソープで働いている時でした。私が掲げていた目標は「12ヶ月間No.1を落とさなかったら引退する」というものでした。
この目標は結婚した時になんとなーく決めたものです。特に宣言もせず、「なるようになったらNo.1を12ヶ月くらい取れるんじゃない?」と思っていました。ありがたい事に、運とタイミングが良く、目標を達成することができて、引退をすることにしました。
8年間関わっていた風俗業界を離れるのは、寂しくもあり、清々する気持ちもありました。今までも、一定の成績やお店への貢献をしたら卒業(移籍)をする事を繰り返していましたが、引退となると現実感が無く、他人事のような気持ちでした。
とはいえ、お客様には後ろ髪惹かれる思いで、「子捨て」をしたような罪悪感にも悩まされました。
ただ、元来お金に執着が全くない人間なので、収入が減る事には不安がありませんでした。「お金がなければ、ホームレスになればなんとかなるか!」と、謎の前向きな気持ちを感じていました。
結果、卒業して良かったです。引退は何度も経験できることではありませんので、悩んだり、寂しかったり、仕事からの開放感を味わえたりと、貴重な経験ができて面白かったという気持ちでした。
まとめ
風俗嬢の卒業には2つの意味があります。移籍と引退です。
移籍をする箱ヘル嬢(風俗嬢)は、お給料をアップさせたい、接客人数を減らしたい、休憩時間を確保したい、等の気持ちがあります。
引退する箱ヘル嬢(風俗嬢)は、風俗から上がる不安、目標を達成した達成感等の気持ちがあります。
移籍も引退も箱ヘル嬢にとっては大きな決断です。不安を感じつつも、明るい未来が待ってるだろうと、期待感も感じます。移籍も引退も度々経験できることではないので、その時々の気持ちを大切にしてください。