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事実婚と法律婚の違いとは?メリットとデメリットを経験者が解説

更新日: 2020年05月22日

結婚式を挙げる男女

結婚の仕方として事実婚法律婚の二種類がありますが、どちらが良いのかと悩む夫婦も増えてきました。事実婚と法律婚のどちらを選ぶかによって大きな違いが生じるものの、詳しい情報を知らないという人も多いでしょう。

この記事では事実婚と法律婚の両方の経験者としてそれぞれにどのようなメリットとデメリットがあるのかを紹介します。

事実婚と法律婚の基本的な違い

まずは事実婚と法律婚がそもそもどう違うのかを確認しておきましょう。
手続き上、どのような違いが生じ、社会的にどのように認められているのかを理解しておくのが大切です。

法律婚とは何か

もともと日本で結婚というと法律婚というのが常識でした。そのため、まずは法律婚とは何なのかを理解するのが大切です。

日本では男性と女性が夫婦関係を樹立するためには婚姻届を提出するシステムになっています。
法律婚はこの手続きを経て国から夫婦として認められた結婚のことを指しています。

夫と妻が婚姻届けに署名捺印をして役所に提出し、役所で処理を済ませてもらうことが必要です。これによって公的に夫婦として扱われ、戸籍上にも記載されることになります。

事実婚とは何か

事実婚は法律婚ではないけれど実質的には夫婦のようにして生活をしている状態を示します。婚姻届を出していない状況でも互いに夫婦だと認め合っている状況で共同生活を送っている場合には、事実婚と捉えるのが一般的です。

法律によっていろいろな規制や制約を受けてしまうのが問題と感じ、実質的に一緒に暮らせているなら良いではないかと、夫婦で納得をして事実婚を選ぶケースは日本でも多くなってきています。

法律婚と事実婚の比較

婚姻届 結婚指輪 

法律婚と事実婚は婚姻届を提出して法的に夫婦として認められているかどうかが違いです。これだけの差でどのような形でメリットやデメリットに違いが生じるのでしょうか。6つの観点から違いを比較してみましょう。

1.苗字についての違い

法律婚と事実婚のどちらを選ぶかを考えたときによく話題に上がっているのが苗字の問題です。

日本では夫婦同姓と定めているため、法的に婚姻関係になった場合には夫婦がどちらかの苗字に統一しなければなりません。
特にこれが大きい問題にならない場合もありますが、改姓をする方としては抵抗感があるのは確かでしょう。

問題としてよく取り上げられているのが夫婦で共働きをする場合で、苗字が変わってしまったために損をすることもあります。
周囲の視線が変化するだけでなく、旧姓のときに挙げてきた業績が上層部には別人が行ったものだと誤解されてしまうリスクが生じるでしょう。

一方、男性も女性も跡継ぎをしたいという場合にも改姓によって自分の苗字が失われてしまいたくないと考え、夫婦別姓を望むことになります。

法律婚では夫婦どちらかが改姓するが義務なので仕方ないから事実婚にするというケースが日本では多いのです。

2.負わなければならない法的義務の違い

法律婚と事実婚では法律上負わなければならない義務が違います。

事実婚は特に法律上の手続きをしたわけではないので、法的義務を負うことはありません。しかし、法律婚になると夫婦として相互扶助をしていく義務や貞操を守る義務が発生します。
基本的には同居生活を送ることも義務付けられていて、やむを得ない事情がない限りは同じ住所で暮らさなければならないのが原則です。

互いの生活はそれぞれが稼いで作り上げていくという関係にしたり、ときどき会えれば十分というスタンスで夫婦となったり、性については自由という考え方で結婚したりしたい場合には事実婚を選ばざるを得ません。
逆に結婚生活を始めるときに仕事を辞めて専業主婦になるからには扶養をしてもらわなければ困る、あるいはパートナーには貞操を守って欲しいという考え方で法律婚を選ぶこともあります。

3.離婚に伴う影響の違い

夫婦生活を送っていると仲が悪くなってしまったり、互いの価値観が違うのに気づいたりして離婚しようということになる場合もあります。
海外では結婚式を挙げてから一年や荷年のうちに離婚することもないわけではありません。

日本では昔から離婚は忌避されてきましたが、だんだんと離婚を考える夫婦も多くなりました。
その際に法律婚と事実婚で違いが生じ、戸籍に記録が残るかどうかが異なっています。

法律婚の場合には婚姻届を出したことにより、戸籍上に夫婦として記録されます。
そして、離婚するときには離婚届を提出して夫婦関係を解消しなければなりません。
法律婚によって再婚したい場合には離婚が済んでいなければならないので、離婚の調停で苦労すると新しいパートナーに出会えてもなかなか結婚できずに困りがちです。
しかし、事実婚の場合には特に法的な拘束がないので離婚届を出す必要もなく、結婚や離婚の事実が戸籍に残ることはありません。

4.子供が生まれたときの違い

子供が生まれたときにも法律婚と事実婚では大きな違いが生じます。

法律婚の場合には子供が生まれたら両親の子供として速やかに認められることになり、その苗字と自分たちで決めた名前で生を受けることになります。
しかし、事実婚の場合にはこのように単純ではなくなってしまうので注意しなければなりません。母の子供であることは明らかですが、父が誰かが婚姻届によって定められていないからです。
そのため、原則として子供は母の苗字を継ぐことになり、父が親として名乗るためには認知の手続きをすることが必要になります。もし父の苗字を与えたい場合には家庭裁判所で手続きをして許可を得なければなりません。このような手続き上の手間を考えると子供を授かる前提なら法律婚の方が良いと考える人が多いのも確かです。

5.控除における違い

夫婦関係がある場合には控除が認められることがありますが、法律的に認められていない事実婚の場合には扱いが異なるので注意が必要です。

扶養控除は配偶者に対してのみ認められるものなので、事実婚の場合には認めてもらうことができません。配偶者控除についても同様なため、夫婦の一方が仕事をしない場合には損をすることになります。
ただ、あくまで公的なものの場合にこのような対応になるだけで、民間のサービスについては事実婚でも法律婚でも同等に扱ってもらえる場合がほとんどです。

会社員が受け取れる扶養手当についても法律婚でなくとも会社に結婚関係がある事実を認めてもらえれば支給してもらえる傾向が生まれてきています。

6.相続における違い

相続においても法的に認められた結婚かどうかによって大きな違いが生まれます。法定相続をするときには血縁関係がある場合以外では配偶者というのが相続権を獲得するために必須です。

法定相続における配偶者かどうかの判定では法律上の婚姻関係が求められるので、事実婚の場合には相続権がないということになります。
遺言書があれば配偶者に資産を与えることができますが、特に準備しておかなかったような場合には親族に遺産が分割されてしまうことになります。

法律婚と事実婚は状況によって選ぶべき

結婚の仕方として法律婚にも事実婚にもメリットもデメリットもあります。重要なのは納得できる夫婦生活を続けていくことができるかです。
日本では夫婦別姓にしたいから事実婚にせざるを得ず、相続権を手に入れたいなら法律婚にすることが必須になります。

家族の同意が必要というようなケースでも事実婚の場合には認められない場合もあるので気を付けなければなりません。

法律婚をして離婚をした場合には、その離婚歴が問題になって次のパートナーから結婚を断られるリスクもあります。どちらの方が優れているかはケースバイケースなので、自分とパートナーの状況から判断して適切な方を選ぶようにしましょう。