勃起薬の効果とは?バイアグラ・レビトラ・シアリスの効果を解説
PR更新日: 2020年05月22日 男の悩み

ED治療薬(勃起不全治療薬)が初めて日本で発売されたのは、1999年です。既にアメリカで夢の治療薬や世界初のED治療薬としてセンセーションとなっていたバイアグラが、ついに日本にもやって来たのです。
棚から牡丹餅のバイアグラの開発
実は、バイアグラの誕生には、棚から牡丹餅のような誕生秘話があります。バイアグラの主成分であるシルデナフィルは、元々は肺動脈性肺高血圧症という病気の治療薬でした。
1990年代に狭心症の治療薬としての開発研究を進めていて、被験者にシルデナフィルを渡して服用してもらう臨床試験が行われました。しかし思ったような効果は見られませんでした。ガックリと肩を落とした研究員たちが、開発を諦めてシルデナフィルを回収することになったのです。
ところが、被験者の中に回収に応じてくれない人がいて、一向に薬の回収作業がはかどりません。どうしてだろうと被験者を問い詰めたとところ、「陰茎が元気になるからこの薬が欲しい」と言う声が多数あったそうです。
そこで、狭心症の薬としての開発は諦めたものの、勃起治療薬として開発してはどうだろうかと路線を変更したところ、見事に当たったというわけです。
まさに、棚から牡丹餅式の開発話でしょう。
バイアグラのネーミングの由来は、VITALという活力という語と、ナイアガラの滝のようなというNIAGARAの合成語です。
バイアグラの誕生後は、2004年にレビトラが日本でも発売され、2007年にはシアリスも発売されました。
現在は、バイアグラとレビトラとシアリスの3つが3大ED治療薬として、使われています。 それぞれの特徴を知って、使用方法を守ったうえで安全に使いましょう。
3大ED治療薬の特徴を知っておこう
3大ED治療薬である、バイアグラとレビトラとシアリスは、作用時間や服用タイミングなどが少しずつ違います。
どれも同じような物だろうと思って服用すると、思っていた効果が出ないこともあるし、思ってもいなかった事態になることもあるので、まずはそれぞれの違いや特徴を知りましょう。
共通の働き
ED治療薬がどのように作用するのかを、知っておくとベターです。
勃起を促すものに、cGMPと呼ばれる成分があります。cGMPは、陰茎の筋肉を緩めて海綿体内への血流を促すことで、勃起力を高めています。しかし、いつも勃起していては困りますよね。そこで、勃起を抑える成分としてPDE5というものがあるのです。
通常はcGMP>PDE5なので、勃起が持続するのですが、EDの患者さんはPDE5が少ないので勃起しにくいのです。そこで、PDE5を阻害して勃起を促しているのがバイアグラやレビトラやシアリスなどのED治療薬で、これらの薬はPDE5阻害薬とも呼ばれています。
ED治療薬が使えない人
バイアグラをはじめとするED治療薬を使用することができない人がいます。医学用語では、禁忌と呼ばれるケースです。禁忌となっている患者さんがED治療薬を使用した場合は、思いもよらぬ事態に陥ってしまう事もあるのです。
ごく少数とは言え、バイアグラによる死亡事故も過去にはありました。これは、いずれも禁忌となっていることを知らずに服用したケースです。
ED治療薬を使用する際は、以下の事を確認してください。自分ではわからないと思うので、泌尿器科のED外来などを受診して確認してもらいましょう。
ED治療薬が禁忌の人
- ニトログリセリンなどの硝酸剤や一酸化窒素供与剤を飲んでいる人
- ED治療薬の成分に過敏症がある人
- 心血管系の障害がある人
- 最近6か月以内に心筋梗塞や脳梗塞や脳出血を経験した人
- 低血圧や重度の高血圧がある人
- 重度の肝障害がある人
- 視野が狭くなったり視力が低下する網膜色素変性症という目の病気がある人
自分では判断が難しい場合や気が付いていないケースもあるので、医師の診察を受けたうえで使用することを強くお勧めします。診察を受ける際は、必ずお薬手帳を持参して、医師に見せてください。内科で貰っている薬だけではなく、整形外科や皮膚科など、貰っているものは全て医師に見せてください。
服用中の薬が原因で、EDとなっていることもあります。薬剤性EDと言うのですが、抗うつ剤や不整脈の治療薬のβ―ブロッカーと呼ばれる薬や、むくみを改善する利尿剤が原因でEDとなることもあります。このような場合はED治療薬を服用しなくても、上記の薬の種類を変更するなどで対応可能なこともあるので、服用中の薬の内容は必ず担当医に見せてください。
では、それぞれのED治療薬の特徴を知っておきましょう。
バイアグラの特徴
一番古くから使われているED治療薬が、バイアグラです。シルデナフィルが主成分のPDE5阻害薬です。
服用するタイミングは性交の1時間前となっています。服用して1時間後が最も血中濃度が高まる頃です。作用は5時間ほど続きます。
注意点は、食事と一緒に服用すると効果が半減することです。特に脂肪が多い料理を食べると、効果が落ちやすいことが判っています。バイアグラは、空腹時や食後2時間以上経ってからの服用をお勧めします。
レビトラの特徴
レビトラは、塩酸パルデナフィル水和物を主成分とするED治療薬です。一番即効性があるのが、このレビトラなので、すぐに何とかしたい時の救世主と言えます。服用後およそ20分くらいで効いて来るはずです。40分くらいで血中濃度が最高に達し、10㎎の場合は3~5時間ほど効果が持続します。
レビトラも高脂肪食で効果が落ちるので、食後に飲んだのではあまり効果は期待できません。バイアグラと同様に、空腹時や食後2時間以上経ってから服用することをお勧めします。服用タイミングは、性交の1時間前です。
この時間差を把握したうえで、デートプランを立てると良いでしょう。食事の後すぐにホテルに行ってベッドインするのではなく、少し時間を置いてからの方がベターという事になります。
レビトラのネーミングは、LEはフランス語の男性定冠詞で、VITRAはフランス語で生命なので、日本語に直訳すると男の生命です。レビトラの箱には、炎のマークが描かれています。これは、マッチの炎を描いていて、すぐに着火するということで、素早く効く薬だというイメージを表しているそうです。
シアリスの特徴
シアリスは、タダラフィルを主成分とするED治療薬です。マイルドで長時間作用するのが特徴で、持久力があるのがシアリスです。シアリスはバイアグラやレビトラとは少し違った特徴があります。
まず、食事との影響がないという点が大きいでしょう。高脂肪食を食べた後に服用しても効果は落ちません。
そしてもう一つの特徴はマラソン型と言うか、持久力があることです。作用の持続時間は、10㎎で20~24時間、20㎎で30~36時間と長時間続きます。そのため、日曜日に使うと月曜日の朝に出勤した時に、職場でも勃起しているという羽目になることがあるので、そこが困り者だと言う声もチラホラとあります。
服用後1~3時間で効果が出てきて、効果が半減するのが14~15時間後です。まだ弱火でジリジリと言った感じで効果は続いていて、長い時は36時間程勃起が続くこともある点が大きな特徴です。
服用のタイミングは、性交の3時間前です。早めに服用できるので、彼女に気づかれる心配も少なく、そこもメリットでしょう。
どれが最も適しているかは、医師に判断してもらうのがベターです
日本の場合、処方箋なしでED治療薬を手に入れようと思うと、ネットなどから個人輸入するという方法になってしまいます。
自己責任で、個人輸入で手に入れることも可能です。しかし、中には品質が良くない物もたくさんあるし、偽物も多く流通しているようです。また、どのED治療薬が自分に合っているのかといったことや、禁忌事項となっている物に該当していないかどうかは、自分では判断が難しいでしょう。
個人輸入で自己判断で購入するのではなく、医師にどれが最も適するかや禁忌事項に該当するものはないかなどをチェックして貰ってから、処方箋を調剤薬局に持って行く方が安全で安心です。
そうは言うものの、病院のどの科に行けばいいのか分からないという人も多いでしょう。ED治療は、泌尿器科が専門になります。中には男性性器外来とか、ED外来や男性機能外来、男性不妊外来などと名乗って対応している泌尿器科も多いです。
ED治療薬はれっきとした医薬品なので、きちんと医師の診察を受けたうえで、用量や用法を守って使用しましょう。
また、ED患者さんの8割が喫煙者だというデータもあります。喫煙はEDの大きな原因の一つだと言われています。なぜなら、喫煙すると血流が悪くなるからです。血流が悪くなると当然、陰茎内の血流も低下して勃起しにくくなります。ニコチンには血管を収縮させて血流を低下させる作用があるのです。
タバコを吸わない人のEDリスクを1.0とすると、1日にタバコを11本から20本吸う人は1.45、21本以上吸う人は1.65という調査結果もあります。また、タバコを吸っているとED治療薬が効きにくいと言われています。
陰茎は血管で出来ていると言ってもOKなくらい、血管が豊富です。EDがあるという事は動脈硬化が起きている可能性も大きいです。EDは陰茎だけではなく、全身の問題が隠れているケースも多いです。
喫煙する男性は嫌いだという女性も多いので、これを機会に禁煙されることを強くお勧めします。そして、ED治療薬を用量や用法を守って、服用してください。