【恋愛心理】彼女彼氏の甘え行動の意味とは?
更新日: 2021年02月26日 SEX

唐突ですが、貴方の彼氏や彼女は甘えん坊ですか?
甘えられたときどんなお気持ちですか?
彼氏彼女のおられない方は、甘えたり甘えられたりしているカップルを見た時に羨ましく、時に腹立たしく思われたことがおありでしょう。
しかし当の御本人達にとっては嬉しいけれどもちょっと悩んでおられる方も多いのです。 今日はそんな皆さんの心を揺らす甘えについて、ちょっと考えてみましょう。
1.世界中で同じ彼氏彼女の甘え行動
恋人の間で行われる、甘え、甘えられる関係は古今東西皆同じことに皆さんお気付きでしょうか、これって実はとっても不思議だと思いませんか。
それぞれの歴史も文化もはたまた気候風土だって違うのに、これってひょっとしたら宇宙人も同じじゃあないかと思ったりします。
これは本能でしょうか、他の動物を見渡しても類似する行為は見当たりません。
甘えるほうは確かに得するでしょうが、相手はそれに付き合うことでどんな利益があるのでしょう、むしろ不利益のほうが多いような気がします。
どうも人間だけのようです。
どうして彼氏彼女は甘え、甘えられる関係を持つのでしょうか。
2.彼氏彼女の関係ってなに?
これについては西洋では神話の世界が本質を付いているように思います。
神話では初め人は男も女もなく一つの存在だとしていて、それが神の怒りを買い二つに引き千切られたといいます。ちなみに最後にちぎれたところがお臍になったそうです。
それ以来人は再びもとの一つの存在になろうと、男女はひかれあうようになった。
どうです、おもしろいでしょう、でもこれだけではどうしてお互い甘え合うのかの回答には、なっていませんね。
一つの存在になろうとしたときにどうして甘えが必要になるか、それにそもそもどうして元に戻ろうとするのか疑問です。
東洋では、お釈迦様は生まれてすぐ7歩歩いて右手で天を指し、左手で地をさして「天上天下唯我独尊」と言ったそうです。
漢文的に読むと、天にも地にも尊きものは唯我独りのみといったとこでしょうか、この言葉には色んな解釈がありますが、それはさておきこの言葉は心理学的には生まれたばかりの赤ん坊の心理だと言われています。
外界を全く知覚できない状態の赤ん坊にとってこの世界は文字通り一つです。全能感といっていわば神の状態です。
その世界には他者はいません、もちろん自己もありません、ちなみに他者と自己は紙の裏表の状態です。他者の存在を意識した時同時に自己(自意識)が生まれます。
少し端折りますが、人の行動は全てその全能感をもとめての行動だと解釈することができるのです。
何か似ていませんか?ほら男女は昔一つで元に戻ろうとしているって、結果、表現は違っても東西で同じことを言っています。
昔は幸せだった、一つの世界だったあの昔に戻りたいって、エデンの園物語もここからかもしれませんね。
これを踏まえて次はいよいよ本丸の、どうして甘えるのかについて、考えていきます。
3.サインとしての彼氏彼女の甘え
結果、彼氏彼女は一つになりたいのです。あの時のすべてがひとつだった世界をもう一度という欲求に突き動かされているのです。
具体的にはどうするか、私の世界とあなたの世界が一つになり、わたしがあなたに、あなたがわたしに、わたしもあなたもない世界を作ろうとする企てとして甘え行動が重要な意味を持ってきます。
つまり相手が甘えてきたという事は、あなたと一つの世界を作りたいというサインです。
本人は無自覚でしょうが、それに付き合うかどうかは自分も同じように一つの世界を作りたいと思うかどうかにかかっています。
昔に戻ろうとする、無自覚の行動から、甘え行動は必然的に幼児化します。
ここで大事なことは、現実には一つの世界を築くことはできないということです。ただ一つの世界という幻想を、お互いそれぞれが見ることは可能です。
以前TVで見たコント番組で、お互い違う設定で会話しているのに、会話が妙に成立するというコントを見ましたが、まさしくそういう状態が彼氏彼女の間で起きているという事です。
4.甘えん坊と、さほどではない人との差はどうして生まれるか?
前の章で、彼氏彼女はどうしてひとつになりたいのか、について述べましたが、もう少し深く考えてみたいと思います。
赤ん坊にとって、はじめ全世界はひとつであり自己も他者もないエデンの園です。しかしそこにほころびが生まれます。
おなかがすけばたちどころに満たされる。ウンチをして不快になればたちどころに解消されるそんな時代に別れがきます。
自分の欲求が魔法のようにいつも満たされることはなく、不満が溜まっていきます。
そしてついにある時他者を発見します。発見したのはだれ?そうですそのとき同時に誕生した自己も発見します。
その時より世界が小さくなっていきます(自分の意識が及ぶ範囲が自己の世界です)。どうして小さくなるのかって?
おもうようにならないことがどんどん増えていくからです。
抱きしめてもらいたい時に抱きしめてもらえない。お母さんだって用事の途中のときだってあります。その時喪失感が生まれます。
自分の領土がどんどん削られていく感覚でしょうか、その小さくなった領土を取り戻そうとした時の、色んな企みの一つとして、甘えがあります。
人によって領土の大きさには差があります。それに減ることはあっても増えることはまれです。そのため減ることに対する不安もひとによって様々です。
削られていく領土(自我)に不安が大きい。つまり自己の確立が不安定な彼氏彼女ほど相手に対する甘えが大きくなっていきます。
時に無理難題も含まれますが、相手がそれを受け入れればより強固にひとつになれます。
勿論実際に強固に結びつくわけではなく、多くは逆の結果をもたらしますが、本人の中では結びついたと感じているのですから説得はたいがい無駄に終わります。
5.自己が不安定な彼氏彼女と自己が確立されている彼氏彼女の関係
前の章で、自己(自我)が不安な彼氏彼女ほど相手に対する甘えが大きくなっていくと言いましたが、自分の領土(自我)が不安な彼女(A女)とお付き合いをする相手(B男)が自我を安定的に確立している方だった場合、(A女)は不安を解消しようとして、過度な束縛や深夜にすぐ会いたいと連絡してきたり、よくわからない理由で怒り出したり(これも甘えの一形態です)、また一転してデレデレしてきたりと(B男)にとっては(A女)の行動が理解できず、それでも最初は自分の事を愛してくれている行動だと思って悦に入っていますが、そのうち愛している上での行動という理由では説明できなくなり、最後はとんでもない女だと結論づけて破局に向かうこととなります。
一方(A女)の立場からすれば(B男)の行動は全くの裏切り行動です。自分の事をあれ程愛していると言っておきながら、私の願いを無視した上別れを言い出す(B男)の行動は全く理解できないでしょう。
6.甘えん坊の彼氏彼女と付き合うことは可能か
先の章で述べた(A女)と(B男)の未来は破局しかないのでしょうか、もしいい関係を築く事ができるとしたのなら、どうしたらいいのでしょうか。
根本的にやり直すには、(A女)は自分の行動が(B男)を愛しているからの行動ではなく、相手と一体になりたいという全くの自分の欲求からの行動であるということを、認識することです。
一方(B男)は(A女)の行動は自分と一体になりたい上での行動であり、愛し合っているゆえに許されると思っているのだと、理解する必要があります。
これらを踏まえてお互いの未来と、何より自分は相手を愛しているのかを考える必要があります。
これを乗り越えることが出来れば、より高い次元の関係を築く事も可能でしょう。
まとめ
甘えの行動についての考察いかがでしたか、少しは参考になりましたでしょうか。
愛情があっても色んな問題がおこりますが、乗り越えるのにもやはり愛情が必要になります。
色々な問題が起こっても一つ一つ乗り越えてゆくことによって、お二人の関係をより強固にし、お幸せな未来を築かれますよう願っております。